眠れないのは気合い不足じゃない――自律神経を整える「動く習慣」

「しっかり疲れているはずなのに、夜中に目が覚める」「休日に寝だめしても疲れが抜けない」――40代・50代のお客様から、こうした声をよく伺います。横浜市都筑区センター南でパーソナルトレーナーをしている佐藤龍雄です。睡眠の質の低下は、気合いや意志の弱さの問題ではなく、多くの場合「自律神経が切り替わりにくい体」になっていることが背景にあります。今日は、日中の「動き方」を変えることで自律神経の切り替えを助ける、という考え方についてお話しします。

「疲れているのに眠れない」の正体

本来、私たちの体は日中に交感神経が優位になって活動し、夜になると副交感神経が優位に切り替わることでリラックスし、眠りへ向かいます。ところが、デスクワーク中心で座りっぱなしの時間が長く、締め切りやオンライン会議のプレッシャーにさらされ続けていると、体は一日中「戦闘態勢」に近い状態のまま夜を迎えることになります。体は疲れているのに、神経は興奮したまま。これが、疲れているのに眠れない、という状態の正体の一つだと考えられます。

交感神経が下がらない体になっていないか

厄介なのは、この状態が当たり前になってしまうと、本人はそれを「普通」だと感じてしまうことです。肩や首まわりの張り、浅い呼吸、じっとしていても抜けない緊張――これらは、交感神経が下がりきらないまま日々を過ごしているサインかもしれません。長時間同じ姿勢でいることが多いビジネスパーソンほど、筋膜や関節の動きが乏しくなり、呼吸も浅くなりがちで、神経の切り替えがますます苦手になっていくという悪循環に陥りやすいのです。

実際にセッションで体に触れさせていただくと、40代・50代の方の多くは、肩甲骨まわりや呼吸に関わる胸まわりの筋膜がかなり硬くなっています。ご本人は「そういうものだ」と思っていても、深く息を吸おうとすると胸が広がりきらない、というケースは珍しくありません。呼吸が浅いままだと、体は常に軽い緊張状態を保とうとするため、夜になっても神経が高ぶったままになりやすいのです。

自律神経を整える3つの視点
日中の動き方を変える、3つの視点

筋膜と呼吸――「動かして整える」という発想

自律神経というと、睡眠時間や食事、入浴といった夜の過ごし方の工夫が語られることが多いですが、僕がトレーナーとして重視しているのは「日中、どう動くか」です。筋膜がこわばり呼吸が浅くなっている状態では、いくら夜にリラックスしようとしても切り替えのスイッチが入りにくいためです。筋膜リリースで体の緊張を緩め、深い呼吸が入るスペースを作ってあげること。そのうえで、正しい姿勢と動作でトレーニングを行うことは、日中にきちんと交感神経を働かせ、夜にしっかり緩める、というメリハリを体に思い出させる働きかけになります。自律神経の研究では、規則的な有酸素運動や筋力トレーニングが自律神経のバランスに関わることが指摘されており、生理学者マクアードル氏らの運動生理学の教科書でも、運動習慣と自律神経機能の関係が繰り返し取り上げられています。

夜ではなく、日中の「動き方」を変える

ここで大切なのは、夜に激しい運動をすることではありません。就寝前の強い運動はかえって交感神経を刺激してしまうため、僕たちがトレーニングの時間帯としておすすめしているのは、日中から夕方にかけてです。朝、少し体を動かしながら光を浴びて体内時計をリセットする。日中に筋膜や関節をきちんと動かす時間を作り、交感神経をしっかり働かせる。そして夜は、激しい運動ではなく呼吸を整えることを優先する。このリズムを取り戻していくことが、結果として夜の切り替えのしやすさにつながっていきます。忙しい毎日の中でも、週に一度、決まった時間に体と向き合う時間を持つことは、このリズムを整える大きなきっかけになります。

特別に長い時間が必要というわけではありません。大切なのは、日中のどこかで「体をしっかり使う時間」と「呼吸に意識を向ける時間」を、意図的に分けて持つことです。会議と会議の合間にスマートフォンを眺めて過ごすのと、数分でも肩甲骨まわりを動かし深呼吸をするのとでは、夜を迎えるころの神経の状態がまったく違ってきます。小さな習慣の積み重ねが、夜の眠りの質を大きく左右していきます。

まとめ――整える時間を、体に取り戻す

眠れない、疲れが抜けない、それは気合いや根性の問題ではなく、体が交感神経と副交感神経をうまく切り替えられなくなっているサインかもしれません。日中の動き方を少し変えるだけでも、体は少しずつ切り替え上手になっていきます。横浜市都筑区センター南のNexfit for Personalでは、筋膜リリースと正しい動作トレーニングを組み合わせたコンディショニング体験(60分¥5,980・90分¥8,980)をご用意しています。まずはご自身の体の緊張具合を、専門家と一緒に確認するところから始めてみませんか。

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