「最近、階段でつまずきやすくなった」「転んだときに骨折しないか心配」――40代・50代になると、そんな不安を感じ始める方が増えてきます。筋肉と同じように、骨も年齢とともに少しずつ変化していく組織です。今回は、人生の後半戦をしなやかに動き続けるために知っておきたい「40代からの骨密度対策」について、JSPO-AT(公認アスレティックトレーナー)の視点から整理します。
骨密度は40代から静かに変化していく
骨は一生を通じて、古い骨が壊される「骨吸収」と、新しい骨がつくられる「骨形成」を繰り返しています。若いうちはこのバランスが保たれていますが、40代以降は骨吸収がやや優位になりやすく、骨密度がゆっくりと低下し始めると考えられています。女性は閉経前後にこの変化が急に進みやすいことが知られていますが、男性も加齢とともに緩やかに骨密度が下がっていくため、性別を問わず意識しておきたいテーマです。骨密度は自覚症状がほとんどないまま進むことが多く、「気づいたときには思ったより数値が低かった」というお声も少なくありません。自治体の骨密度検診やDXA法による検査を、体力測定のような感覚で一度受けてみるのもひとつの方法です。
骨を支える3つの栄養素
骨の材料となるのはカルシウムですが、カルシウムだけを摂れば十分というわけではありません。ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収を助ける働きがあり、両方をそろえて摂ることが目安とされています。さらに、骨を取り巻く筋肉や骨の土台となるコラーゲンの材料として、たんぱく質も欠かせません。カルシウムは1日700〜800mgが目安とされ、乳製品・小魚・大豆製品・青菜などから摂ることができます。ビタミンDは魚やきのこ類などの食事に加えて、適度な日光浴でも体内でつくられます。例えば、朝食に牛乳やヨーグルトを一品加え、昼食に鮭やしらすを取り入れ、夕食にひじきや小松菜のおひたしを添えるといったように、1日の中で少しずつ組み合わせていくのが現実的です。
骨密度を高める鍵は「荷重運動」
栄養と並んで欠かせないのが運動です。骨は、体重や地面からの衝撃といった「荷重」がかかる刺激を受けると、それに応じて強くなろうとする性質を持っていると考えられています。ウォーキングやスクワット、かかと落とし(ヒールレイズ)のように、自分の体重を支えながら行う運動は、水泳や自転車のような荷重のかかりにくい運動に比べて、骨への刺激という点で有利とされています。もちろん水泳や自転車には心肺機能の向上や関節への負担の少なさといった別の利点があるため、どちらか一方ではなく、目的に応じて組み合わせるのが現実的です。

Nexfit for Personalのアプローチ
横浜市都筑区センター南のNexfit for Personalでは、まずオールハンドの筋膜リリースで体のこわばりを整え、動きやすい状態をつくったうえで、スクワットや荷重をかけたトレーニングを一人ひとりの体力に合わせて組み立てています。「整えてから、動かす」という順序を大切にすることで、無理な負荷をかけずに骨と筋肉の両方に働きかけられると考えています。骨粗しょう症の診断を受けている方や治療中の方は、まずかかりつけの医師にご相談ください。当店は医療機関ではありません。
毎日の食事と運動でできる工夫
忙しい毎日の中でも、小さな積み重ねが土台になります。牛乳や豆乳をコーヒーに足す、納豆や小松菜をもう一品加える、といった食事の工夫に加えて、通勤や買い物のときに階段を選ぶ、信号待ちの間にかかと落としをする、といった「ながら荷重運動」も助けになります。日光浴は長時間である必要はなく、数分〜十数分、日々の生活の中で意識するだけでも変化につながる可能性があります。
一方で、骨密度が気になるからといって、いきなり高い負荷のジャンプ運動などを始めるのはおすすめできません。関節や筋肉への負担が大きくなりすぎないよう、ご自身の体力や既往歴に合わせて段階的に強度を上げていくことが大切です。持病や痛みがある場合は、自己判断で強度を上げず、専門家に相談しながら進めましょう。
まとめ
骨密度の変化は、年齢のせいと片付けてしまいがちですが、「栄養」と「荷重運動」という2つの視点で見直すことができます。カルシウム・ビタミンD・たんぱく質を届け、体重を支える運動を積み重ねる。この土台づくりが、これからの人生の後半戦を自由に、しなやかに動くための支えになります。
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参考文献(抜粋)
- 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会編「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」
- Kohrt WM et al. American College of Sports Medicine Position Stand: Physical activity and bone health. Medicine & Science in Sports & Exercise, 2004.
※本記事は一般的な健康情報であり、特定の効果や改善を保証するものではありません。効果には個人差があります。
