夕方、パソコンを閉じて立ち上がったとき、肩をぐるぐる回しても背中まで固まった感じが残る。そんな日はありませんか。肩だけを何度も回すより、胸まわりや背中が一緒に動いているかを確かめると、身体の使い方を見直すきっかけになります。
こんにちは、Nexfit for Personal代表の佐藤龍雄です。横浜市都筑区センター南で、40〜60代の方を中心に、日常動作や運動の相談を受けています。今回は、デスクワークのあとに肩まわりを動かすときの考え方をお伝えします。
肩の動きは、肩だけで完結しません
腕を上げる動作には、肩関節だけでなく肩甲骨や胸郭、背骨の動きも関わります。長時間同じ姿勢で仕事をしていると、腕を上げる機会が少なくなり、いつもの動かし方に偏ることがあります。だからといって、肩の重さの原因が姿勢だけだと決めつけることはできません。睡眠や作業量、気温など、日によって感じ方は変わります。
例えば、夕方に棚の上のファイルを取ろうとして、腕が上がりにくいと感じた場面を想像してください。肩をすくめたり、腰を反らしたりして補っていないかを、まずゆっくり確認します。痛みを我慢して大きく動かす必要はありません。今の動きに気づくことが出発点です。
最初は、無理のない範囲で動きを確認
椅子に浅く座り、足裏を床につけます。息を止めず、片腕を前からゆっくり上げてみましょう。左右の違い、肩がすくむタイミング、背中や胸の動きも感じます。鋭い痛みやしびれが出る場合はそこで中止してください。動かせる範囲はその日の目安であり、無理に広げる目標ではありません。

次に、息を吐きながら両手を前に伸ばし、背中を丸めすぎない範囲で肩甲骨の間を広げます。吸いながら元に戻す。これを数回、心地よい幅で繰り返します。勢いをつけず、呼吸が続く速さにするのがコツです。
「伸ばす」だけでなく、動かし方を変える
肩を強く引っ張るストレッチだけが選択肢ではありません。椅子に座ったまま胸の前で手を組み、腕を前へ伸ばして戻す。あるいは、壁に手を添えて小さく身体を向ける。こうした軽い動きで、どこが動きやすく、どこで力が入りやすいかを探れます。
私が大切にしているのは、身体を整えてから、必要な動きを練習する順番です。仕事の合間に肩を回すだけで十分な日もありますし、背中や呼吸を含めて動きを見直した方がよい日もあります。決まった回数をこなすより、翌日に負担を持ち越さない範囲を選ぶ方が続けやすいんです。
続けるための小さな区切りをつくる
「一時間ごとに必ず運動」と決めると、忙しい日はできなかったことが気になってしまうかもしれません。会議のあと、飲み物を取りに立ったとき、帰宅して上着を掛けるとき。日常の動作に、腕をゆっくり上げる・胸を開いて呼吸する、といった短い区切りを結びつけてみます。
そのとき、首を勢いよく回す、痛みをこらえて伸ばす、反動をつけることは避けましょう。動かしたあとに違和感が増す場合は、範囲や回数を小さくするか休みます。肩の症状が続く、夜間に強く気になる、腕のしびれや力の入りにくさがある場合は、運動で様子を見続けず医療機関に相談してください。Nexfitは医療機関ではありません。
肩まわりの重さが気になると、強く揉んだり、長く伸ばしたりしたくなることがあります。ただ、刺激を増やすことがいつも自分に合うとは限りません。まずは、動かす前と後で呼吸のしやすさや腕の上げやすさがどう感じられるかを比べてみてください。変化を点数化する必要はありません。自分の感覚をつかむだけでも、次に選ぶ動きを考えやすくなります。
仕事中の環境も一度見直してみましょう。画面が低く、視線が長く下を向く位置にあると、同じ姿勢を続けやすくなります。椅子の高さを調整し、足裏が床につくようにする。資料を読むときは、手元に置く時間と画面を見る時間を交互にする。こうした工夫は特別な運動ではありませんが、同じ姿勢を続ける時間を区切る助けになります。自分の仕事に合う小さな変更を一つ選んでみてください。
まとめ:肩から背中へ、動きの選択肢を増やす
肩を回してもすっきりしない日は、肩だけを頑張らせず、呼吸や胸郭、背中の動きも穏やかに確かめてみましょう。身体は一部分だけで動くわけではありません。今日できる範囲を知り、少しずつ動きの選択肢を増やすことが、仕事や趣味を続ける土台になります。
横浜市都筑区センター南のNexfit for Personalでは、佐藤龍雄(JSPO-AT)が、状態や生活に合わせたコンディショニングをご案内しています。まずは体験で、今の身体の使い方を一緒に確認してみませんか。
参考:Teichert F, et al. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2023./Mueller J, et al. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2023.
